事務所概要

事務所名分銅会計事務所
所長名
代表税理士 分銅雅一
(登録番号第123843号)
所在地

〒160-0022
東京都新宿区新宿二丁目3番12号 グレイスビル7F

電話番号03-6380-1093
FAX番号03-6380-1094
業務内容

自社株式と不動産の承継に関連する

1.相続税・譲渡所得税の税務申告

2.相続・事業承継対策の立案及び実行支援

3.個人及び法人の税務顧問

4.セミナー及び研修の講師

適格請求書発行事業者登録番号

T2810600793215

ブログ 2026年9月11日

<令和7年度租税滞納状況の概要について>

 

 令和8年8月27日に、国税庁のウェブサイトに「令和7年度租税滞納状況の概要」が掲載されました。

この概要は、「租税滞納の状況」と「滞納の未然防止及び整理促進に関する取組」から構成されていて、本稿では、主に「租税滞納の状況」について論じていきます。

まず、令和7年度における新規発生滞納額ですが、9,935億円となっており、令和6年度と比較すると、10億円(+0.1%)増加しました。

なお、新規発生滞納額は、ピーク時の平成4年度(新規発生滞納額は、1兆8,903億円)の約5割となっています。

これを図示したものが次のとおりです。

※国税庁ウェブサイト

https://www.nta.go.jp/information/release/kokuzeicho/2026/sozei_taino/pdf/sozei_taino.pdf 参照 

例年、新規発生滞納額で最も大きい税目が消費税です。消費税は消費者(または事業者)から預かった税金を納付する間接税の形態をとっているため、資金繰りに窮する場面において、預かっている消費税相当額を引き出して運転資金に充当されてしまいやすい税目です。同じようなものとして、源泉所得税がありますが、源泉所得税は一般的に預かった翌月10日には納税するものなので、消費税と比較すると長期に預かる性質の税金ではありません。 

次に新規の滞納発生割合(徴収決定済額(申告などにより課税されたものの額)に占める新規発生滞納額の割合)ですが、直近10年とも1.0%台と低水準で推移しています。

これを図示したものが次のとおりです。

※国税庁ウェブサイト

https://www.nta.go.jp/information/release/kokuzeicho/2026/sozei_taino/pdf/sozei_taino.pdf 参照

令和4年度から令和6年度にかけて新規発生滞納額が前年に比較すると増加してきていましたが、これは、アフターコロナで売上や利益が回復したものの、借入金の返済猶予などの期限が到来し、徴収猶予されていた税金についての支払いなども発生し、新規の滞納発生額が増えているものと思われます。一方、令和7年度において4年ぶりに前年比で減少に転じました。新規発生滞納額は前年に比して増加していますが、整理済額(回収額)が前年比103.3%と増加したため、新規発生滞納割合が減少しています。

最後に、「滞納の未然防止に関する取組」の一部も触れておきます。                                     令和5年5月、国税庁ウェブサイトに「納税に関する総合案内」が開設され、本ウェブサイト上において、新しい取り組みが続々と掲載されていきました。この「納税に関する総合案内」によると、納税者利便の向上や現⾦管理等に伴う社会全体のコスト縮減、更には滞納の未然防⽌の観点から、キャッシュレス納付(振替納税、ダイレクト納付、インターネットバンキング等による電⼦納税、クレジットカード納付、スマホアプリ納付)の利⽤拡⼤に取り組んでいるとのことです。

特に、源泉所得税については、納付件数が多く、他の税⽬への波及効果も⾒込まれることから、e-Tax・キャッシュレス納付の利便性を実感していただけるように、徴収⾼計算書の作成・送信から納付⼿続までの⼀連の操作を体験できる「源泉所得税のキャッシュレス納付体験コーナー」を活⽤するなど、特に⼒を入れているとのことです。

また、⾦融機関団体や総務省、⾦融庁など官⺠⼀体で「キャッシュレス納付推進協議会」を⽴上げ、キャッシュレス納付の課題や事業者ニーズの把握、取組⽅法の協議、SNSを活⽤した共同PRの実施など、キャッシュレス納付の利⽤拡⼤に向けた検討を⾏っているとのことです。

「キャッシュレス納付の概要」と「源泉所得税のキャッシュレス納付体験コーナー」として具体的に下記の図に掲げるようなものも紹介されています。

※国税庁ウェブサイト 

https://www.nta.go.jp/information/release/kokuzeicho/2026/sozei_taino/pdf/sozei_taino.pdf 参照

租税滞納自体は起こらないように資金繰りなどを工夫していくべきものではありますが、その予防策として、これらのキャッシュレス納付などを、ぜひ積極的に活用してください。