事務所名 | 分銅会計事務所 |
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所長名 | 代表税理士 分銅雅一 (登録番号第123843号) |
所在地 | 〒160-0022 |
電話番号 | 03-6380-1093 |
FAX番号 | 03-6380-1094 |
業務内容 | 自社株式と不動産の承継に関連する 1.相続税・譲渡所得税の税務申告 2.相続・事業承継対策の立案及び実行支援 3.個人及び法人の税務顧問 4.セミナー及び研修の講師 |
適格請求書発行事業者登録番号 |
<令和7年度税制改正大綱(法人版事業承継税制)について
令和6年12月20日に令和7年度の税制改正大綱が公表され、12月27日に閣議決定されました。
この中で、法人版事業承継税制について、非上場株式等に係る贈与税の納税猶予の特例制度における役員就任要件を現行の「贈与の日まで引き続き3年以上特例認定贈与承継会社の役員等であることとする」となっていたところを、「贈与の直前において特例認定贈与承継会社の役員等であることとする」に改める内容が記載されています。そして、この改正は、令和7年1月1日以後に贈与により取得する財産に係る贈与税について適用する、としています。
法人版事業承継税制は、取引相場のない株式(非上場株式等)を次世代に承継する際に後継者が負担する贈与税や相続税を一定期間猶予する制度であり、納税猶予制度とも呼ばれています。元々、納税猶予制度自体は平成21年度税制改正において創設されましたが、要件が厳しく使い勝手が悪かったため、平成30年度税制改正において特例措置が設けられました。
この特例措置は一般措置と比較すると、対象となる株式数が全部(一般措置は総株式数の最大3分の2まで)であり、雇用確保要件の弾力化なども図られています。この特例措置は、平成30年1月1日から令和9年12月31日までの期間の贈与や相続等が対象であるため、現行制度上は、一般措置が1階に相当し、特例措置が2階に相当する2階建ての状態となっています。
両制度の概要を示すと下記のとおりです。
<贈与税の納税猶予及び免除>
<相続税の納税猶予及び免除>
※国税庁ウェブサイト「https://www.nta.go.jp/publication/pamph/pdf/0024006-044_01.pdf」参照。
今回、税制改正の対象となるのは、あくまで赤枠内の後継者に関する要件のうちの一つである「役員就任要件」です。
これは、特例措置の期限が2027年(令和9年)12月に迫る中で、従来の役員就任要件3年をそのままにしておくと、2025年(令和7年)に入ってから新たに役員に就任した後継者は物理的に特例事業承継税制が適用できないこととなるための措置であるといえます。今回の税制改正により、贈与の直前において役員に就任していれば特例事業承継税制が適用できるようになる予定です。これを図示ししたものが下記のとおりです。
※経済産業省ウェブサイト「https://www.meti.go.jp/main/zeisei/zeisei_fy2025/zeisei_fy2024/zeiseikaiseigaiyou2025.pdf」参照
なお、特例承継計画については期限延長を繰り返していますが、贈与や相続等の対象期間は2027年(令和9年)12月31日までと、平成30年度税制改正大綱の発表時から変わっていません。
非上場株式という自社株式をどのように承継していくか、特例措置の適用期限が迫ってきている中で、先代経営者と後継候補者との話し合いは急務になっています。