事務所概要

事務所名分銅会計事務所
所長名
代表税理士 分銅雅一
所在地

〒160-0022
東京都新宿区新宿一丁目15番5 カテリーナ新宿御苑駅前802号

電話番号03-6380-1093
FAX番号03-6380-1094
業務内容

自社株式と不動産の承継に関連する

1.相続税・譲渡所得税の税務申告

2.相続・事業承継対策の立案及び実行支援

3.個人及び法人の税務顧問

4.セミナー及び研修の講師

ブログ 2020年4月24日

<新型コロナウイルス感染症緊急経済対策における税制上の措置(案)について>

令和2年4月7日に、新型コロナウイルス感染症緊急経済対策における税制上の措置(案)として、下記の項目が閣議決定されました。これは、新型コロナウイルス感染症のわが国社会経済に与える影響が甚大なものであることに鑑み、感染症およびその蔓延防止のための措置の影響により厳しい状況に置かれている納税者に対し、緊急に必要な税制上の措置を講ずることを目的としています。

今回は、これらの措置について、その概略を紹介していきます。

なお、これらの案については、令和2年4月20日時点におけるものであるため、今後の動向は財務省のウェブサイトなどを確認してください。

・納税の猶予制度の特例 【個人・法人】

・欠損金の繰戻しによる還付の特例 【法人】

・テレワーク等のための中小企業の設備投資税制 【個人・法人】

・文化芸術・スポーツイベントを中止等した主催者に対する払戻請求権を放棄した観客等への寄附金控除の適用 【個人】

・住宅ローン控除の適用要件の弾力化 【個人】

・消費税の課税事業者選択届出書等の提出に係る特例 【個人・法人】

・特別貸付けに係る契約書の印紙税の非課税 【個人・法人】

 

1.納税の猶予制度の特例制度() 【個人・法人】

新型コロナウイルスの影響により事業収入が相当に減少した場合、担保を提供することなく、1年間、国税の納付を猶予することができる予定です。なお、猶予期間中の延滞税も免除となる予定です。

  1. 対象者

    以下①②のいずれの要件も満たす個人および法人が対象となる見込みです。

    ①新型コロナウイルスの影響により、令和2年2月以降の任意の1ヵ月以上の期間において、事業等に係る収入が前年同期に比べて概ね20%減少していること。

    ②一時に納税を行うことが困難な状況であること。

  • 一時に納税を行うことが困難かどうかの判断については、少なくとも向こう半年間の事業資金を考慮に入れるなど、申請者の状況に配慮し適切に対応するとしています。

  1. 対象となる国税

    令和2年2月1日から令和3年1月31日までに納期限が到来する所得税、法人税、消費税等ほぼすべての税目(印紙で納めるもの等を除く)が対象となる。なお、これらのうち、既に納期限が過ぎている未納の国税(他の猶予を受けているものを含む)についても、遡ってこの特例を利用することができます。

  2. 申請手続き等

    関連税制法案の施行から2ヵ月後、または、納期限(申告納付期限が延長された場合は延長後の期限)のいずれか遅い日までに申請が必要となる予定です。

2.欠損金の繰戻しによる還付の特例() 【法人】

資本金の額が1億円を超える法人については、原則として青色欠損金の繰戻し還付制度(※)を適用することはできません。しかし、資本金1億円超10億円以下の法人は、例外として、青色欠損金の繰戻し還付を受けることが可能となる予定です。

ただし、大規模法人(資本金の額が10億円を超える法人など)の100%子会社および100%グループ内の複数の大規模法人に発行済株式の全部を保有されている法人等を除きます。


※ 青色欠損金の繰戻し還付制度とは、青色申告書を提出する法人について、その確定申告書を提出する事業年度において生じた欠損金額がある場合に、その法人の請求によりその事業年度開始の日前1年以内に開始したいずれかの事業年度に繰り戻して法人税の還付を受けることができる制度です。

     

3.テレワーク等のための中小企業の設備投資税制() 【個人・法人】

中小企業者等が、テレワーク等のための設備の取得等をした場合、中小企業経営強化税制の適用を受けることができるようになる予定です。具体的には、以下の設備について、経済産業大臣の認定を受けた経営力向上計画に基づき取得等をした場合に、設備の即時償却または設備投資額の7%(資本金が3,000万円以下の法人は 10%)の税額控除をすることができるようになる予定です。

     

     

4.文化芸術・スポーツイベントを中止等した主催者に対する払戻請求権を放棄した観客等への寄附金控除の適用(案) 【個人】

新型コロナウイルス感染拡大防止のために中止等をした文化芸術・スポーツイベントのチケットを払い戻さず「寄附」することにより、 税優遇を受けられる制度が新設される予定である。

具体的に、寄附金控除を受けるまでの流れのイメージは、下記のとおりです。

①主催者等からの申請に基づき、文化庁・スポーツ庁が対象となるイベントの指定を受ける。

②参加者が対象イベントの主催者に払戻しを受けないことを連絡し、その後、主催者等から対象イベント認定証明書(仮称)と払戻請求権放棄証明書(仮称)を入手する。

③確定申告の際に、上記2点の証明書と共に申告を行う。

④寄附金として税優遇の適用を受ける。

※いわゆる「ふるさと納税」等と同様に、寄附したとされた金額相当額から2,000円を控除した金額が対象となります。

※不特定多数を対象としていないイベントやそもそも払戻しが受けられないイベントは、対象外となる見込みです。

※地方税(個人住民税)の税優遇については、居住している自治体によって取り扱いが異なります。

 

5.住宅ローン控除の適用要件の弾力化 【個人】

(1)住宅ローン減税の控除期間10年間(13年間)の特例措置

新型コロナウイルス感染症の影響により入居期限(令和2年1231日)が遅れた場合でも、以下の要件を満たした上で令和3年1231日までに入居すれば、特例措置の適用対象となる予定です。

①一定の期日までに契約が行われていること。

・ 注文住宅を新築する場合:令和2年9月末

・ 分譲住宅・既存住宅を取得する場合、増改築等をする場合:令和2年11月末

②新型コロナウイルス感染症の影響によって、注文住宅、分譲住宅、既存住宅または増改築等を行った住宅への入居が遅れたこと。

(2)既存住宅を取得した際の住宅ローン減税の入居期限要件(取得の日から6ヵ月以内)

取得後に行った増改築工事等が新型コロナウイルス感染症の影響で遅れ、入居が遅れた場合でも、以下の要件を満たしていれば、入居期限が「増改築等完了の日から6ヵ月以内」となる予定です。

①以下のいずれかの期日までに増改築等の契約が行われていること。

・ 既存住宅取得の日から5ヵ月後まで

・ 関連税制法案の施行の日から2ヵ月後まで

施行の日より前に契約が行われている場合でも適用対象となる予定です。

取得した既存住宅に行った増改築等について、新型コロナウイルス感染症の影響によって増改築等後の住宅への入居が遅れたこと。

  

6.消費税の課税事業者選択届出書等の提出に係る特例(案) 【個人・法人】

消費税の課税事業者を選択する(またはやめる)にあたっては、原則として、その課税期間の開始前に届出書を提出する必要がありますが、今般の新型コロナウイルス感染症の影響を受けている事業者につき、次の要件に該当するときは、税務署に申請し、税務署長の承認を受けることにより、課税期間の開始後であっても、課税事業者を選択する(またはやめる)ことが可能となる予定です。

(1) 適用要件

①特例に係る法律(案)の施行後に申告期限が到来する課税期間において、

②新型コロナウイルス感染症の影響により、令和2年2月1日から令和3年1月 31 日までの期間の内、一定期間(1ヵ月以上の任意の期間)の収入が、著しく減少(前年同期比概ね 50%以上)した場合で、かつ、

③当該課税期間の申告期限までに申請書を提出した場合

※ 原則として、消費税の申告期限は、個人の場合が課税期間の翌年3月末であり、法人の場合が課税期間の終了の日の翌日から2ヵ月以内です。

(2) 変更制限

本特例の適用を受けて、課税事業者を選択する場合、課税事業者を2年間継続する必要はありません。したがって、本特例により課税事業者を選択した課税期間の翌課税期間において、課税事業者の選択をやめることも可能となる見込みです。

  •  免税事業者になることができるのは、その課税期間の基準期間(法人は前々事業年度、個人事業者は前々年)における課税売上高が 1,000 万円以下の事業者等です。

 

7.特別貸付けに係る契約書の印紙税の非課税(案) 【個人・法人】

公的金融機関や民間金融機関等が、新型コロナウイルス感染症によりその経営に影響を受けた事業者に対して行う特別な貸付けに係る契約書(金銭消費貸借契約書)については、印紙税が非課税となる予定です。また、既に契約を締結し印紙税を納付した者に対しては、遡及的に適用し、還付を行う予定です。

     

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